東京都が水道基本料ゼロへ 「水道代の出費が多い都市」ランキング、1位は?
東京都がこの夏、都内の一般家庭を対象に水道の基本料金を無償化する方針を固めたニュースは大きな話題となっています。これは、物価高で苦しい家計を助けるとともに、熱中症予防のために自宅でのエアコン使用を促す狙いがある異例の施策です。
一方で、「自分の住む地域はどうなの?」「他の都市の水道料金はどれくらい違うの?」と感じた方も多いでしょう。この記事では、東京都の施策の内容と、日本の主要都市の上下水道料金を比較したランキングを紹介し、私たちの生活に欠かせない水道の「料金」について掘り下げていきます。
東京都の「水道基本料金ゼロ」施策、その内容は?
東京都の無償化施策は、都内全ての一般家庭約800万世帯が対象となる見込みです(2025年4月1日時点では約772万世帯とされています)。期間は夏場の4か月間程度を想定。無償化されるのは「基本料金」のみで、使用量に応じて加算される「従量料金」は通常通り発生します。都内の一般家庭向け基本料金は、主に860円、1170円、1460円(税別)の3種類があります。
昨夏の熱中症による都内の救急搬送者数が過去最多となり、物価高でエアコンを控えたケースが多かったことが、この施策の背景にあります。多摩地域や島しょ部の一部でも同様の措置が都の負担で検討されており、都道府県単位での水道料金減免は珍しい取り組みです。関連経費は約400億円が見込まれています。
「水道代の出費が多い都市」ランキング(年額)

データから実際の主要都市の上下水道支出額(年額)を比較すると、例えば山形市(8万9406円)や長野市(8万5067円)といった都市が上位に位置しています。一方で、東京都区部(6万389円)は比較的安い下位の方にランクされています。全国平均は約6万1620円です。
(出典:「家計調査結果」|総務省統計局)
なぜこんなに違う? 水道料金の仕組みと地域差の理由
水道料金に地域差があるのは、水道事業の運営にかかるコストを、原則としてサービスを受けた人が負担する「受益者負担」という仕組みになっているためです。水道事業は税金ではなく、私たちの支払う水道料金で賄う「独立採算制」が原則です。
厚生労働省の資料「いま知りたい水道」によると、水道料金は、主に「水をきれいにしてお届けする費用(44%)」と「浄水場や水道管などの施設を作り、維持するための費用(56%)」に使われます。特に施設の整備・維持に半分以上が使われている点が重要です。
地域ごとのコストの違いが料金差につながります。水源の水質が悪かったり、水源から遠かったり、高低差が多いといった立地条件や、家が点在し人口密度が低いと、少ない人数で広範囲の水道管コストを負担するため、一人当たりの負担が大きくなり料金が高くなる傾向があります。
「水道代の出費が多い都市」ランキング(年額)

第52位:徳島市(44040)
第51位:北九州市(44967)
第50位:大阪市(45979)

第49位:札幌市(46451)
第48位:和歌山市(49703)
第47位:神戸市(50301)

第46位:高松市(50367)
第45位:松山市(51796)
第44位:鹿児島市(52557)
第43位:高知市(53059)
第42位:広島市(53877)
第41位:川崎市(54926)
第40位:大分市(55312)
第39位:浜松市(55877)

第38位:那覇市(57196)
第37位:山口市(58352)
第36位:宮崎市(59925)
第35位:相模原市(60155)
第34位:東京都区部(60389)

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